
最低気温が25度以上の熱帯夜こそ北海道には無いものの、このところ夜になっても何だか蒸し暑いのは、ロンドンオリンピックの中継に熱中しているからばかりではないでしょう。 北海道各地のヘイケボタルもクライマックスの季節を迎えています。あと一週間もすれば満月の明るい夜になり、精いっぱい光りのサインを出しても目立たなくなるので、まさに今がいちばん大切な期間ということになります。最近では生物学者による昆虫のDNA解析も進み、北海道各地に生息するホタルに付いても色々なことが判ってきました。これまでどれもみな同じと考えられていたヘイケボタルが、水系によって遺伝子が違い、おしりの発光器を点滅させるディスプレイ間隔も、極端な場合は隔てられた一本の川ごとに異なることが明らかになりました。そしてその事実を、わたしたちはどのように類推すれば良いのでしょう。もともと南方系のホタルの仲間は、人間が地球に出現するよりもずっと昔から、寒冷期には南下し、温暖な時代は北上して、少しずつ適応しながら生息圏を北に拡げてきました。 魚のように幼虫が海を泳げる訳でもなく、羽があるからといって鳥のように遠くまで飛べるわけでもない、し