鉱石ラジオを知ってますか? そう、イヤホンで一人で聞くヤツ・・っといえば、若い人ならスマホ?もうちょっと年長者ならウォークマンでも連想するんでしょうか。 でも、電池も要らないんです。・・そんなのある訳ないと思うでしょ。電気がないのにどうして音が出るのか、そのメカニズムは別の機会に譲るとして。 あったんです! そのむかし・・。(今でもあると思うけど)<シャープ>の大規模なリストラのニュースが話題になっています。 「亀山モデル」の液晶TVをあれほど売りまくったのに、税金無駄使いのエコポイント制度が終わり、地デジに切り替わってしまうと、1万人単位の従業員がお払い箱だそうです。そのニュースに関連して<シャープ>の社歴をラジオで紹介していました。 その社名にまでなったシャープペンシルを大正時代に売り出すとこれが大当たり。続いて家庭用の鉱石ラジオ、それからテレビジョンと、世に出すものが次々とヒットして今に至ったとか・・。それを聞いていて思い出したんです、鉱石ラジオを。 後に普及した真空管式ラジオやトランジスターラジオよりも前の、昭和初期に一世を風靡したらしい音声を電気的に増幅させる大型の物ではなく
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暖まる地球
北極の海氷調査を終えた大学の先生から、帰国の知らせと共に氷厚測定の際の画像が送られてきた。先日来、衛星画像などで報道されているが、北極を覆う海氷はこの夏かつてないほど狭くなり、船による調査自体も大変だったようだ。砕氷船のクレーンから吊り下げられた、試行錯誤のオレンジ色の物体(7月2日記)は役に立ったのだろうか。週末の22,23両日共この時期にはめずらしい好天に恵まれ、積丹の海に集まったシーカヤッカーにとってはラッキーな2日間となった。例年比で4℃も高いという海水温は泳げるほどで、海辺に秋の気配はどこにもない。 秋鮭の定置網に大量のマンボウやジンベイザメが入ったとか、大雪山の紅葉がさっぱり進まないなどのニュースが続き、これを地球温暖化とみて異常気象を警戒するトーンの報道がやまない。せいぜい数年から数十年の記憶しかない人間の感覚は正しいのか。確かに記憶や記録に照らすと異常と言えるかも知れない。しかし、一方でこの程度の振幅は問題とすることさえ憚られるような地球の記憶がある。ベーリング海は陸橋によってシベリアとアラスカを結んだし、地球全体で内陸深くまで海が入り込んだこともある。つい昨日、地球
しっぽのバチ
そう、ラクーンの尻尾を窓ガラスに貼り付けて出掛けたまではよかった。でも、帰ってきて部屋に入ると大変なことに・・。 締め切ったバスルームの窓には正面から西陽があたり、どれほどの熱が、充分になめされていない生乾きの革に加えられたのか。窓の下に落ちたしましま尻尾からは、呼吸困難になりそうな悪臭が拡散され、半分開いたバスルームのドアから部屋中に充満している。 閉めていったはずのドアが半開きということは・・? 申し訳ないことをしてしまった。留守中に部屋に入ったルームサービスのおばさんが、どれだけ仰天したことか。時間的にはそれほど腐敗が進んではいなかっただろうが、少なくともラクーンの尻尾には驚いて、風呂の掃除もドアを閉めるのも忘れて出て行ったに違いない。バチはそれだけに留まらない。いつもはキャンプ場に泊まる暮らしなのだが、デンバーは大都市。ちょっと贅沢だけど街の中のホテルにと決めたのがまずかった。キャンプ場やモーテルでは、当たり前だがクルマのそばに寝る。ホテルの部屋は高層階なのに駐車場は下にあるから、当然クルマとは離れ離れに寝ることになる。 翌朝、駐車場に降りて見慣れた愛車に近づいたとき異変に気付
アライグマといえば・・
昨日アライグマのことを書きながら、いろんな事を想い出した。北米原産のコイツは現地では「ラクーン」とよばれ、アラスカやカナダの極北部を除いた北アメリカ全域に棲息し、人間に似たしぐさや愛嬌のある表情から、野生動物ながら誰にでも親しみを感じさせる得な生き物だ。後脚だけで2足歩行できるし、お尻をつけて座ることもできる。前脚を器用に使って水で果物を洗う動作は、いかにもきれい好きそうであまりにも有名だ。そのイメージから「アライグマ」の名が付いたようだが、自然界ではそんな行動は見られず、せいぜい水の中に手を突っ込んでカニや小魚を捕らえるくらいらしい。ずーっと昔の若かった頃、日本からクルマを運んで北アメリカ中を4万キロ以上走り回ったことがある。毎日のようにフリーウェイを走りながら、いやでも目にはいるのが野生動物の輪禍死だ。なかでも小動物で多いのがこのラクーン。北アメリカ全土にいるが中西部から西部太平洋岸、南はミシシッピ流域から北はカナダにかけて道路脇死体の主役を務める。それよりも東はスカンクが多くなるし、北はマーモットやプレーリードッグ、南のメキシコ近辺ではアルマジロも混じる。個体によってシッポの太さ
ラスカルの末裔
暗くなってからの帰り道、ヘッドランプの灯りの中をアライグマが横切った。最後に見かけたのは確か5〜6年前だから、記憶の中でもう過去になりかかっていた。20年前にこの山の工房に移ってきた頃は、キョトンと見上げてはトコトコと歩き去るエゾタヌキが近くに何頭も棲んでいて、その辺の窪地にいくつも溜めグソが見かけられたものだった。 それから数年の後、里山の平和な時間に異変が訪れる。 急速に生息範囲を拡大してきた外来種のアライグマとエゾタヌキのせめぎ合いが始まったのだ。アライグマの生息情報は、30年くらい前に恵庭市の郊外から出始めた。真偽は定かでないが、当時の「あらいぐまラスカル」のアニメが影響して、ペットショップでアライグマが売られ、大きくなると獰猛さをみせる性質を持て余して誰かが放したのが始まりと言われている。夜行性で雑食悪食を武器にあれあれという間に道央圏一帯にはびこり、今世紀初めにはその生息圏をほぼ全道に拡大した。 畑の野菜や果物、川魚、人家わきのゴミから、養鶏場の鶏や産後の牛から出る胎盤まで、およそあらゆるものをパワーにしながらの、異国の地での大奮闘。 自治体単位の対策ではお手上げ状態となり