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積丹町美国にて

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Super Girl,女傑、烈女・・って旧過ぎるか! LGBTが社会問題化している昨今、性差をいうのは時代錯誤かもしれないが、敢えてそう形容したい女性がいる。 彼女を知ったのはまだ学生っぽさが残る今から四半世紀も前(歳が判るってか)。当時の歌手にあやかって名前に〇〇リンをつけて呼ぶ若々しい女の子だった。 スキーのイントラ繋がりということで、シーカヤックに入れ込んでいる男達が連れて来たのが始まりで、すぐに自分のカヤックが欲しくなり中古艇を入手する。時間を作ってはスキルアップに励むばかりか、新谷暁生氏の知床エクスペディションに助手として師事。やがてフィールドを積丹に移し、当時初めての女性カヤックガイドとしてそれを仕事にしていく。 話はそれだけに済まない。学生の時からバスケットボールの選手として何年もの間、国体の北海道代表をつとめ、スキー上達を目論んでシーズンオフの夏場にオーストラリアへ出かけるかとおもえば、基礎スキー習熟に励んで全国大会にもエントリーする。ゴルフを始めたかとおもえば、キャディーをしながらチャンスがあればラウンドを楽しむ。 家業の事務を担当しているかと思えば、

エンディングノートとリビングウィル

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ひと月ほど前、同居していた母親が亡くなった。 3年前に食道がんが見つかり、年齢のこともあって手術はしないと自分で覚悟を決めた。いつかは来るその日を少しでも悔いなく迎えるために、それまでボチボチだった終活が忙しくなった。自分自身や亡くなった父親との思い出が詰まってはいても、捨てるものは思い切って処分し、もらってくれる人があればせっせと荷造りして発送。「そんなの置いとけば後で俺たちがやるから、そんなに動き回ったら具合が悪くなるよ。」周りの心配を聞き流し、同時に遺書を書き直すとエンディングノートとリビングウィルも墨書し始めたようだった。 金庫の鍵はどこどこで、中にある遺書は私が死んだら兄弟で見てほしい。生命保険や年金の証書もそこにある。生前お世話になった人や親しい人に書いたお別れの手紙の束には、全て切手が貼ってあるから投函してくれればいい。葬儀は出来るだけ質素で誰にも知らせず、必要なお金は封筒に入れてある。 何度も加筆した様子のあるエンディングノートは、いつも座っているイスの後ろの引き出しに入れてあった。 手術をしないと決めた時から、治療はせず苦痛のみを和らげる緩和ケアに掛か

クマとシカそしてアカシア

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どんどん進むカレンダーの日付に尻を叩かれつつ日々の仕事をこなしていたら、もう半年が過ぎて7月がすぐそこに・・。 5月、例年のように近くの湿地でヒグマの姿を見かけることがなく、少し残念な気持ちもあったが、いつもとは違う道路の反対側の伐採地で5~6回続けて見かけた。フキでも食べていたのか、繁殖期に移動しないところをみると雌だろうか。体長1,5M、100kg以上はありそうだ。 この推測は当たった。6月の初め、体長1Mほどの2歳と思われる子熊が、<羆出没注意>の看板がある道路の上で寝転がっており、こちらに気付くや親のいるほうに駆け下っていった。 今年の3月末には、札幌の住宅地から400M  の登山道近くで冬ごもり穴を調べようとした調査員が、母熊のアタックをうけてケガをする事故があった。 すごい勢いで繁茂する枝葉に隠されて、この親子を道路から見かけることはできなくなったが、ここから1km弱の住宅地に近づくことなく、この周辺でのんびり暮らしてくれることを祈りたい。 これまでに経験がないことだが、たのしみに見守っていたウドがエゾシカに食われてしまった。植えたわけではなく

今年も・・。

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二月の末に突然始まった世界を二分する戦争は、桜の便りを聞いて五月を迎えようとするのに、全く治まる気配を見せていません。 工房の手前にある道際の湿地は今年も水芭蕉の白に覆われています。毎年この白さに触れ、それを誰かに伝えたいとは思うのですが、同じような記事の繰り返しになって新鮮な空気を思いつきません。   以下に、ちょうど10年前の今日の記事をコピペします。 2012/4/28 心が少しだけ軽くなります。 くぐもった冬景色を見慣れた眼に、この明るさはなんということでしょう。 工房の手前100Mほどの道沿いにある湿地に、ミズバショウが開きました。冬のあいだ、気付かずにこびりついていた寒さと暗さの心の垢が、ウェディングドレスのような仏炎包の白さにそぎ落とされます。 この湿地(北海道では通常やち<谷地>と呼ばれる)が湿地らしいのは今の時期だけ。 小さな雪解け水の水溜りは、おたまじゃくしが蛙になるころには水草で覆われ、やがて背丈を越すほどの一面のヨシ原にかわります。

オーバースライダー

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若い頃には考えもしなかったことですが、カナディアンやW艇を車載するときに体力の衰えを感じるようになり、数年前からときどきもっと楽にカートップできないかと思うようになりました。 自家用のカヤックなら多少こすっても押し上げても平気なんですが、製品となると細心の注意が必要です。工房の柱に簡単なクレーンをしつらえて、吊り上げておいてからクルマを下に入れて積み込む方式に変えてはみましたが、風が吹くと壁にぶつかったり養生に時間が掛かったりと、やっぱり一人ではうまくいきません。   以前からその存在を知ってはいたのですが、クルマを乗り換えるタイミングに合わせて、オーバースライダーという車載用のキャリアアタッチメントを採用することにしました。 画像のように引き下ろしたフレームに腰の位置まで持ち上げて固定し、あとは車の上にずらして止めるだけ。 力任せでカートップできていた頃と比べれば、やっぱり少し時間が掛かりますが、まあ、らくちんで安全だと思えば良しとしましょう。