
401号室の窓からは家々の屋根越しに<羊が丘>の緑が見える。月寒丘陵のなだらかな地平は左手に向かって少しずつ下がり、その緑の端には札幌ドームがどんと居座る。 晴れた日のシルバーのドームの上には、遙かに遠い夕張岳のシルエットが鶏のトサカのように重なって、まるでウルトラマンの頭のようだ。 左に目を転じると中心部のビル街、その先には日本海に接する石狩湾が霞みながら弧を描く。 手術から3週間が過ぎて痛みも取れ、ベッドの上で退屈な毎日が過ぎて行く。 4人部屋で同室の患者は、私立高校2年のサッカー部員、公立高校1年の野球部員、それに小6サッカー少年の3人で、それぞれ靱帯や半月板の手術を終え、車椅子から松葉杖になったところだ。ふだんは縁の薄い若者達だが、至近距離で観察してみると結構おもしろい。 学校が近いこともあって、高2サッカーのベッドには入れ代わり立ち代わり友人が訪ねてきて、昼過ぎから面会終了の時間まで大にぎわい。あまりの非常識ぶりに腹を立てたオヤジとしては、おもいきりどやしつけてやることになる。一同たちまちシューンとなって帰り始めるので、追い返す意思は無いこと、大きな声を