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積丹町美国にて

Super Girl,女傑、烈女・・って旧過ぎるか! LGBTが社会問題化している昨今、性差をいうのは時代錯誤かもしれないが、敢えてそう形容したい女性がいる。

彼女を知ったのはまだ学生っぽさが残る今から四半世紀も前(歳が判るってか)。当時の歌手にあやかって名前に〇〇リンをつけて呼ぶ若々しい女の子だった。
スキーのイントラ繋がりということで、シーカヤックに入れ込んでいる男達が連れて来たのが始まりで、すぐに自分のカヤックが欲しくなり中古艇を入手する。時間を作ってはスキルアップに励むばかりか、新谷暁生氏の知床エクスペディションに助手として師事。やがてフィールドを積丹に移し、当時初めての女性カヤックガイドとしてそれを仕事にしていく。
話はそれだけに済まない。学生の時からバスケットボールの選手として何年もの間、国体の北海道代表をつとめ、スキー上達を目論んでシーズンオフの夏場にオーストラリアへ出かけるかとおもえば、基礎スキー習熟に励んで全国大会にもエントリーする。ゴルフを始めたかとおもえば、キャディーをしながらチャンスがあればラウンドを楽しむ。

家業の事務を担当しているかと思えば、いつの間にかススキノでホステス。そして最近は中古で手に入れたトラックキャンパーの修理に没頭し、プロの大工さんの指導と援助を受けながら埃だらけになって復元に勤しむ。

物怖じせずに誰とでも親しくなれるし笑顔を絶やさない。
何事にも超積極的で、納得できるまで多大な努力を厭わないし、絶対にへこたれない。いつも感心しながらこうした様子を見続けてきて、「女なのに」とか「女だてらに」とかは決して言う気にならない。

そんな彼女に、この夏の終わりに仕事を頼んだ。「3人の孫と子供達夫婦に海の思い出を作ってやって欲しい・・」
他のお客さんも含め、総勢10人のカヤック船団を仕切り、流木の焚き火でメシを食わせ、大満足のみんなを無事に連れ帰ってくれた。

ありがとう。

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