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オトナの事情

居酒屋での会話
「あれ、コリーだったかコミーだったか、トランプにクビにされた元FBI長官の証言、見ました?いやあ、なんだか民主主義の健全さを見てるようで気持ちいいっすよね。傲慢なワンマン経営者を大統領に選んでしまったけど、与党も一緒になってダメなものはダメってあの国の政治が示してるじゃないすか。」

「う〜ん、ありゃドラマだな。このあとロシアゲートがどう展開するか予想ができないってとこがな。ウオーターゲートのニクソンのようになるか、それともトランプが逃げ切るかだけど、強引さだけでは余計に墓穴を掘りそうだよな。」

「トランプになってから傲慢さや利己主義ばっかり目立つけど、いやいやどうして、あの国の根っこにはジャステイスやフェアネスってもんがしっかり生きてるってことじゃないすか。それに較べて我が国の政治風土の情けないこと。都合の悪い証人喚問なんか与党がグルになって、身内をかくまうように否決して一件落着ですよ!」

「ああ、加計文書か? まあ、確かにみっともないけど、何とか乗り切るべ。」

「いやいや、あんな文書があったかどうかなんてどうでもいいっすよ。あったに決まってるけど。ありゃ誰がどう考えたって、安倍首相がお友達にいい顔したいって気持ちを周りのみんなが忖度したってことでしょ。森友問題だってそうですよ。名誉校長に総理夫人がいてその秘書が動き回れば誰だって云うこと訊くでしょ。なにが私人だって!」

「まあそんなに力むな。そんなことみんな判ってるさ。この国にはこの国なりの風土ってもんがあってな。昔から云うだろ、長いもんには巻かれろってな。潔くはないけど、ムラ社会を波立てずにやってくためには、お上にたてつかず、時には見ざる聞かざるも必要だったんだ。残念だけどおまえの住んでる日本はそういう国ってことだ。」

「自分を殺してってことですよね。それでおのれの自尊心は保てるんですかね。今回の菅官房長官なんかヒドいでしょ。そりゃこれまでかず限りなく火消しをして来たでしょうけど、今回のはゼッタイにアウトだ。無視、否定、とぼけ、あげくに自分達が選んだ官僚トップなのに人格まで貶めようとするんですから。ガキのイジメじゃないですか。まったく情けないったらありゃしない。恥を知れってんだ。」

「おまえ見てると思うよ。若いっていいなってな。でもだんだん覚えるんだみんな。オトナの対応、オトナの事情ってやつをな。人間が丸くなるってなアそういうもんだ。」

「い〜やア、そんな言い方しないでくださいよ。そんなんだったらベツに俺は丸くなんかならなくていいっすから。あ〜〜あ。マスター! おかわりッ!」

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