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ニッポン人が食ってるもの

仕事ではなく全く私的なことなのだが、九州は南の端まで5千数百キロを走り倒してきた。
行く先々で、当然のことながら食事時になればなにか美味いもんにありつこうとする。
できれば、せっかくだからウワサに聞いていた、あるいは事前にネットで調べた名物など、普段と違う食事を楽しみたい。
グルメ情報誌などを片手に、ナビとにらめっこしながらでも堅い決意でお目当ての店を見つけ出す気概と時間があれば別だが、まあフツーは道路沿いの看板やネオンを認めてブレーキを踏みハンドルを切ることになる。

振り返って想うに、日本中何処へ行っても似たような道路沿いの景色。
どこでもよく目立つ回転寿しとラーメン屋はその土地ごとにネーミングが違うが、高い位置でゆっくりまわるでっかいMの字、にこやかに立ってるカーネルサンダースおじさん、CocosやGustなどの見慣れたファミレス、それに全国で何百店舗あるかわからない吉野家、すき屋にCoCo一松屋。

この国の国民は、北から南までほとんど同じ味の外食に馴らされてはいないか。寿司、ラーメン、チキンにカレーにハンバーグ、うどん、牛丼、スタバのコーヒー・・。
それぞれのチェーン店はそれなりに戦略を練って全国展開を進めるのではあろう。だがその結果、国民の味覚まで支配されることになるようでちょっと怖い。

食いもんだけじゃなかった。
どの街の郊外にもイオンのショッピングモール。黄色が目立つヤマダ電機。ミントグリーンのニトリ家具。かくして次の街に入るたびに以前にも来たような気にさせられる。暮らしの中身まで同じ方向を向いて行くのだろうか。

意外にも地域差が激しかったのが燃料の価格。
最安値は富山でデイーゼルが1リッターあたり91円、最高が京都の125円、自分で給油してはいないが最も高い価格の表示はどこかのSAで135円だった。税額が同じはずなのに、こんなに売価に差があっちゃマズくないですか。

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