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500本の色鉛筆

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いっときの主役だったサクラやコブシが舞台下手の袖に引っ込むのを待っていたかのように、その他大勢のあらゆる樹々の若葉がいっせいに萌え出しました。
毎朝目にする道沿いの山も、モコモコモコモコと膨らんでいます。
テキトーな写真で伝わり難いけれど、力強く濃い緑から、目の奥まで刺さる明るい萌葱色まで、<新緑>と一言で表すにはあまりにたくさんの緑たち。
それに、一日といえず変化する山肌の色合いを見ていて思いました。
『う〜ん、絵心さえあればキャンバスいっぱいにいろんな緑を乗せてみたい。』
そんな残念な気持ちの裏手から、ふと曖昧な記憶が顔を覗かせました。
『500色。うん、たしか500色だ。500色のクレヨン?いや色鉛筆だったかな。そんなのがあればぴったりの緑がたくさん見つかるかな。』

で、ネットで探したらすぐにヒット。フェリシモという会社から発売されている500色の色鉛筆でした。
黄緑よりも黄色い萌葱色から、海の底のビリジャンのような重い緑まで、いろんな緑が100本はあるでしょうか。少しずつ色目を変えながら並んでいる色鉛筆を見ていて、その1本1本に名前があることに気付きました。
<ゆでたてのさやえんどう><おばあちゃんの草餅><コアラのすきなユーカリ><安曇野のわさび><キリギリスの演奏会><下校途中の猫じゃらし>・・と、このへんまではぴったりかどうかは別にしてイメージできなくもありません。ただ、<サンゴ礁の水中散歩><モンゴルの大草原><南極のオーロラ><アラスカのブリザード>など、『どんな緑じゃい!』と思わず突っ込みたくなるような意味不明のネーミングも並んでいます。
会社の会議で合意を得てというよりも、大多数のユーザーに判りやすいといよりも、そんなものまったく無視して、きままで個人的なイメージを思い付きのまま名付けた感じが不思議に後を引きます。
いつか暇な時間ができたら、500本全部の鉛筆のネーミングをなぞってみます。

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