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オホーツク街道

とくに必要はなかったのだが、思いきって今日を休みにした。
「日曜日くらいゆっくり休めば?」とよく言われるが、イベントや所用があってそのせいにできる場合はともかく、なかなか休めない、休む気にならないのが自営業者ってもの。
このところワリと予定通りに仕事が片付いて、1日くらい休んでもバチは当たらないだろうと思い始めたら決断に迷いは無かった(大袈裟な)。一緒に仕事をしている若者二人も休みだし、カミさんは友達3人組で半月以上のヨーロッパ旅行。よし!犬さえ連れて行けば完全に自由だァ!!

自分でも気付かないうちに、微細なフラストレーションが霧のように心の底に淀んでいたのかもしれない。とにかく無性にクルマで走りたくなった。そうだ、たまに長距離を走らないとダメなんだ俺は。去年の春にレンタカーで名古屋から福井を往復して以来、せいぜい帯広や北見に出かけるくらいだったから、それで物足りなさがくすぶっていたんだ。

満タンにしたキャンパーに犬を乗せ、早仕舞いした夕方、とにかく走り出してから考えた。北海道地図を広げて行きたい場所を探しても走ったことのない国道や地域なんて無い。ただ、行ったことはあるがあまりに昔で最近の様子が分からない宗谷岬から枝幸あたりはどうだろう。寒冷前線の通過中で大雨・雷注意報の出た、ちょっと気の萎えそうな空模様だけど、やっぱり道北にしよう。

途中,天塩あたりで仮眠して稚内のコンビニでコーヒーとパンを買い、最北端の宗谷岬に着いたのが朝6時。土砂降りの雨にクルマから降りることもできず、しぶしぶ走り始めようとしたその時! 一転にわかに空が割れ、行く手に陽光突き刺さり、、と、まあ、驚くほどの演出とともに、オホーツク街道の南下はスタートした。
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この辺りは何度も走ったが、それも30年以上前。その当時、雄武から北では砂利道が多く、大きな水たまりを避けながらの蛇行でずいぶん時間が掛かったものだ。もちろん今では当時の面影さえ見えない快適なドライブウェーだ。ただ、廃線になった線路の路床や駅舎跡だけが過ぎた時代を呟いている。
晴れ時々雨パラつくといったさほど悪くもない天気の中、オホーツク海を紋別まで下がり、滝之上、白滝、旭川、美瑛、富良野、三笠と走って、ちょうど出発してから24時間。1030Kmを走って自宅に帰着。ああ、ちょっと疲れたけど存分に走った。それに昨日は休肝日だったから、今日は犬をなでながら少しだけよけいに呑むか。

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