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バードストライク!

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今朝、コーヒーを啜りながら新聞を読んでいると、自宅の窓ガラスに「コンッ」というさほど大きくはないが耳の奥に残る音。「ンッ?もしかして・・」とベランダに出てみると、思ったとおり足許に小鳥がうずくまっている。体重5グラムほどのハシブトガラだ。

山の中にある工房では、年に何回も小鳥が入ってくるし、毎年一度や二度は閉まっている窓ガラスに間違って衝突するバードストライクが起こる。
原因は猛禽などの天敵から逃れるためにパニック状態で・・とよく言われる。まあ、そんな状況なら無理もないが、どうも毎度毎度そういうケースではないようだ。ぶつかる前から視界に入ってたまたまその瞬間を見ていたこともあるが、人間の運転ミスと同じように、うっかりや脇見(鳥の眼は両脇しか見えないか)などの注意力欠如による場合が殆んどではないだろうか。
でもこの場合は里山の自然な環境の中に、透明で硬質なガラスという人工物を設ける方が悪い。ぶつかってしまった小鳥の落ち度を指摘するのは筋違いというもの。こういうトラブルが起こるたび、鳥や昆虫たちに本当に申し訳ない気持ちになってしまう。

しかし、今朝の事故が起きた自宅は人工物だらけの市街地にある。庭の生け垣のオンコの赤い実をついばみに、よく小鳥たちが集まってはいるが、これまでこんなことは無かった。まあ、今回はコイツがぼんやりしていたんだということにしてもらおう。
不安がいっぱいの真っ黒い小さな目で見上げながらも、脳震盪の状態で身体が動かせないのか。観察したところ、特に大きなダメージは無い。もしも嘴に損傷が生じたり骨折などがあれば、可哀相だが生き延びることはできない。
すくい上げてカミさんの手のひらにのせ、しばらく温めてやる。写真を見れば判るように、脚に力が入らなくて指を掴むことも出来ないが、早鐘のような心臓の鼓動と恐怖に耐えてじっとしている。

3分ほど経っただろうか。写真を撮らせてくれたあと、自力で飛び去っていった。

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