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夏の後ろ姿

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7月の初めにいきなり暑くなって1週間余り真夏日が続いたときには、先を思いやって気落ちしたものですが、なんのことはない、それ以降暑い日でも27〜8度と真夏日になることもなく、いつのまにかそこここに秋の気配を感じるようになりました。 凌ぎやすい夏だったと云えなくもないでしょうが、覇気の無い後ろ姿で遠ざかろうとしている夏を、追いかけて呼び止めたい思いになるのは私だけでしょうか。 それでも、幼い孫たちをつれてホタルも見せたし海にも行った。まあ、それだけでも良しとしますか。毎年のことではありますが、夏が終わろうとするこの時期には、いろんな虫たちの営みにホトホト困らせられます。 そのひとつがこのフキバッタ。 春先に生まれたちっちゃいヤツが、フキの葉っぱを食いつくしたあと、これまで何処で脱皮を繰り返してていたのか、この時期になるといきなりでっかいカラダで姿を見せ始めます。 この画像は下半身を板の隙間に潜り込ませて産卵に入ったところなので、カメラを近づけても全く動じることはありません。この姿はそれでいいのですが、この体勢になるまでが大迷惑なんです。 背中を見れば判るように、このバッタには羽根がついてい

ホイスト完成

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歳を重ねるにつれ、体力の衰えをヒシと感じるようになってきました。 若い頃は当たり前のように出来ていたことにも、今の自分の限界を思い知らされること度々です。 自家用のカヤックなどは、積み降ろしで多少キズがついてもどうってことはありませんが、製品を運ぶ際には細心の注意が必要です。自分の体力低下を補う為にホイストを使うことにしました。これは200kg程度の重量を引っ張り上げる電動ウインチを取付けた、簡易な可動式クレーンのようなものと云えば伝わるでしょうか?エイヤッと何でも力任せで済ませていた頃と較べると、吊り上げの準備に多少の時間と手間が掛かるのは仕方ないとしましょう。それにしても電気のチカラはありがたい、なんとも楽チン、余裕のよっちゃん(古っ!)。こんなことならもっと早く作ればよかったと、負け惜しみ半分の満足感でした。

赤っ恥 リメンバー

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カナディアンロッキーといえば想い出す、コバルト色の湖と雪をまとった岩山。 なかでも、カレンダーやテレビのCMでしばしば目にする、ヨーホー国立公園にあるエメラルド湖は忘れ難い。 大きく引き延ばしたその湖の写真は私達のお気に入りで、つい最近まで30年以上、額に入れて玄関の壁に掛けていたほどだ。そんな美しい景色の中にもう一度この身を置いてみたいと思い立った今回の旅の計画だが、これまでに何千回も想い出しては悔しい思いを繰り返す、人生最悪の恥ずかしい瞬間ももれなく蘇ることになる。1977年8月26日、そのヨーホー国立公園内の質素で静かなキャンプ場に泊まったときのこと。 広大なキャンプ場には数組の宿泊者しかなく、私達二人が使うことにした林縁のサイトから見えるのは深い森の緑と白い山頂のみで、いっさいの人工物は視界に入らない。 その晩のメニューが何だったかまでは想い出せないが、惜しげなく太い木を使った大きなピクニックテーブルが備え付けられていたのははっきり覚えている。食事の片付けを済ませた頃にはあたりはすでに薄暗く、そこから50メートルほど細い道を森に分け入ったトイレまで行くにはヘッドランプが必要だっ

旅の支度 今昔

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むか〜し行ったカナダやアラスカにまた行ってみたいと何度か気持ちが盛り上がったことがある。 子供達が小さい時にはその旅費が障害になって立ち消えたし、それからも「行きたいな」「そうだね」と言いながら具体化することなく遠ざかっていくのが常だった。 日々の生活のなかで優先順位の低い漠然とした望みを実現させるためには、何かちょっとしたきっかけが必要だ。そのチョットしたことが強力なファクターに変わって、いきなりその方向に動き出すことがある。昨春、ニュージーランドに同行したN夫妻にそれとなく誘いかけてはいたのだが、諸般の事情が許しそうも無い旨を伝えられてそれは諦め、また立ち消えになるかもしれない自分達二人だけでの計画を模索していたところ、6月に「やっぱり一緒に行きたい」とのメールがN氏から届いた。 かくしてこの旅はいっきに具体性を帯びることになる。 時期はハイシーズンを避けて秋の初めの2週間以内。コースはバンクーバーからバンフ・ジャスパーなどのカナディアンロッキーの周遊と、時間が許せばアメリカに入ってシアトル周辺を観光。計画が具体的になってからの1週間、ちょっとした仕事の隙き間や夕食後にパソコンに向

坊主憎けりゃ

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「これだけ真夏日が続くのは7月としてはン十年ぶり・・・。」 「真夏日の平年日数が7月のうちに超えてしまうのはン十年ぶり・・・。」ぶり、ぶりはもう分かった。何とかしてくれこの暑さ。あまりの暑さに仕事にならず、汗をしたたらせながら外に出て歩いてみた。画像からはまったく伝わらないだろうが、ムッとする酷暑。せめて木陰の涼やかな風が欲しかったのだが、立ちこめる熱気に風も無い。 聞こえてくるのはジーーージーーーと耳の奥にまとわりつく虫の声。<木洩れ陽>は爽やかさを表す季語だったと思うが、こう暑いと木の葉をくぐり抜けて肌に貼り付く太陽光すら憎らしくなってくる。