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無事だった!

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昨秋(2017年9月6日記)逢った親子のヒグマにまた会えた。昨日の夕方、といってもまだ陽は高く、新緑を透過した木洩れ陽がところどころで道路に光りのモザイクを作っていた。道路の左肩に母熊が腰を下ろし、その横のさして広くない路上で、それこそ相撲でもとっているかのように2頭の子グマが取っ組み合って遊んでいる。 数十メートル手前でこちらが気付くのとほぼ同時に母熊が頭を上げてこちらを見た。 しずかにクルマを停めると、ゆっくり立ち上がり、昨年見たのと同じように肩の金毛を波打たせながら、子グマ達をうながして前方に歩きはじめた。昨年逢ったときに2頭の子グマは体長50〜60センチでコロコロと丸くなって走っていたが、いまでは体長も1メートル近くなって、すっかり若グマの体型に成長している。ヒグマが一腹で2頭の子を産むのはそれほど珍しいことではないようだが、こうして冬を越して、大きくなった2頭の子を無事にここまで育んだ母熊の苦労はいかばかりか。一定の距離を保ちながら、ゆっくりゆっくりお互いに前進し、やがて左手に現れるむかし畑だった草むらに、幾すじかの踏み分けを残して消えて行った。この秋には子別れのときを迎える

人造人間?

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軽量で高強度なプラスチック製品を作る方法として、バキュームインフュージョンという真空成形法があります。 一方から樹脂を送り込みながら、余分な空気や樹脂を極限まで吸い出し、その状態で固化させるというものです。画像は、準備が終わってこれから注入を開始するという段階ですが、このようにチューブだらけの状況を見るたびに、子供のころに見たアニメの場面を想い出すのは私だけでしょうか?悪い博士の秘密の研究室には、チューブや電線が何本もセットされた怪しい装置があり、スイッチが入れられると煙や閃光の中から人造人間が起き上がってくるという場面。 鉄腕アトムだったでしょうか、それとも違うマンガだったでしょうか、否、アニメではなく何かのドラマだったでしょうか? とにかくこういうシチュエーションは一度や二度ではなく見てきたような気がします。 こういう作業をする度にそんな印象が蘇るのですから。このところ寒暖の差が激しくて、一昨日は今年初めての夏日だったのに、今日は日勝峠や天馬街道が雪の為に通行止めとか。片付けたストーブをふと目で探す自分が居ます。

赤い夕陽と紅い花

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今日はそれほどでもないのですが、昨日の空はオレンジ色にもやって近くの山並みさえ見えなくなり、夕陽もいつになく真っ赤でいったい何事かと思いました。 ゴビ砂漠からの黄砂かなとも考えましたが、クルマのフロントガラスを拭いても土ぼこりはついていません。 ラジオが伝える気象台からの情報では煙霧だそうです。 PM2.5と聞こえてすぐに中国の大気汚染を連想しましたが、今回のこの現象は東シベリアの森林火災が原因だと言います。 青空に薄い霞がかかって太陽光が直接伝わらないせいかもしれません。ロシアからの風が冷たく感じられます。今年も我が家の庭のエゾムラサキツツジが満開になりました。 春を告げる花として有名なコブシやサクラに先駆けること一週間。北海道の家々の庭にいっせいに花開き、無彩色だった景色に濃い桃色の斑点をちりばめます。 北海道東部では山野に自生するこのツツジ。 丈夫ではあるのですが、冬には葉を落とすので刈り込んで生け垣にするような植栽はされず、かといってメインになるほど大きくもなく、北海道の庭にはあって当たり前という感じで、この時期以外はわりとひっそりと過ごしているように見えます。この紅い花の勢い

今年も逢えた

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工房から100メートルほど下手の湿地に、今年も冬籠り明けの若いヒグマが姿を見せました。 年ごとに個体は違いますが、この時期は雪が消えたばかりの開けた葦原で草の根をほじくって過ごしているのを見掛けます。まずは遠くから気付かれないように動きを観察すると、確証はありませんが、大きさや動きから3才くらいのオスのような気がします。ミズバショウを前景にしたベストショットを撮ろうと工房までカメラを取りに戻り、道路の反対側をジリジリと半ばほふく前進で近づこうとしているとき、悪い事に熊とのあいだの道路を軽自動車が通りかかりました。 ドライバーは雪山に隠れたこちらに気付きはしませんでしたが、ふとヒグマの姿が視界に入ったらしく、少し行き過ぎたところで急ブレーキ。おまけにハザードランプ点滅。オバサンが左側の窓から顔を出し、震える声で「コラ〜〜ッ!コラ〜〜ッ!」 滅多にクルマの通らないこの道に、続けて停まった2台の後続車。 オバサン、興奮した声で後続車に、「熊いるよ〜っ!ほれそこにイ〜〜!」 よく聞こえないオジサンがクルマから降りると、「危ないから降りるんでな〜い!」3台も並んでしまったクルマの赤いテールランプ

閃き、もしくは閃光

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このところ低い気温の日が続いていますが、まあ、そこそこ順調に雪解けは進んでいます。 カヤック製作もいちおう予定通り消化できていて、『まっ!こんなもんかな』っと、不純な天候にも勝手に納得しているところです。オーダー分とは別に、2年前からいじり続けてきた新艇の型がやっとできました。自分自身も含めて、長距離用のツーリング艇としては永くシュマールを愛用してきましたが、数年前にハイボリュームなハルに変更してからは、やはり艇速がそのぶんスポイルされた感じがあるので、スピード重視のツーリング艇としてこの型を作り始めたのでした。 全長5,5M、幅52cm。 1艇目の試乗艇はカーボンを使い、バキュームインフュージョンという真空成形で極力軽く作ったので、艤装をしていない艇体のみの重量は16,5kg。これからラダーやシート等の装着が終われば20kg程度になる予定です。艇名はアイヌ語の<閃きと>いう単語からMelue=メルウに決めました。水の上に漕ぎ出して感触を確かめる日が楽しみです。