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アライグマ復活!

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幼児の足くらいの大きさで長い指が5本!! 見まちがえようの無い足形だ。 なんてことだ!居なくなったと思っていたのに、やっかいなヤツらが復活した!このデビルの足跡を残すエイリアン達がこの辺り一帯を支配したのは、今から20年程も前になるだろうか。最近は寄る歳なみでめっきり姿を見かけなくなった近所の通い農家のAさんだが、その頃は色々な作物作りに熱心で、毎日のように足許の土を汗で湿らせていた。そのAさんが顔を合せるとコボしていたものだ。 「やいやア、物置んなかワヤにされたさ!」「とうきびをクマに盗られないようにネット掛けといたんだけど、クマでないやつにガッツリやられた!」「タヌキの子っこみたいだけど顔がとんがっててシッポがシマシマの変なヤツがネットに引っ掛かって死んでるんだわ。」実際、その当時、道端で瀕死状態の2頭の幼獣を見つけて、道庁の自然保護課に電話してやったこともある。(この時は金曜日で週末を理由に『週明けに保護しに行きますから様子を見ていて下さい』と、こっちがひっくり返るようなことを言われてスッキリしない顛末になってしまった) それから2〜3年して話題にもならなくなり、この愚連隊のよう

もの云はぬ客

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曇天模様が数日続いていたが、久しぶりに爽やかな朝の太陽を肌に感じながら工房のドアを開ける。 次々にカーテンを開けて部屋に光りを取り込んでゆく。 最後の窓のカーテンを左手で勢いよく引いたときだ。その手首にひんやりとした感触とともに結構な重みが。手首に乗っかったというかぶら下がったのはかなりな大きさのアオダイショウ! さほど慌てる様子もなく、手の甲にヌラ〜〜っと不思議な触感を残しながら左の頭の方向へ移動をはじめる。手首に感じる重さがだんだん軽くなってくるのは、少しずつシッポの末端に近づいてきたからだ。このまま自由にさせてはいけない。毒蛇ではない。表に放り出そう。 思い切ってシッポから30cmほどのところを握る。しかしすでに首から先はスチールラックの柱に巻き付き、逃れようとする意思と力をはっきり示してジワジワと棚の奥に軀を移動させる。右手でしっかり掴んでいるのに、いかんせん末端に向かってテーパーがかかり、加えて脱皮したばかりで滑りやすいウロコだ、こちらに勝ち目は無い。 握った手のひらから細いシッポが抜けきった瞬間、視界の右上に別のシッポが・・?? カーテンの上のレールから、さっ

カムイの運命

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あの親子のヒグマを最初に見掛けてからもう10日を過ぎる。ここ何日かはその痕跡が認められないので、もしかしたらここよりももっと奥へ移動したのかもしれない。いや、そうであってほしい。数日前、2台の4駆車が我が工房の傍に停まり、オレンジのベストにライフルを抱えたハンターたちが降りてきた。誰か熊の姿を見かけた人が警察にでも通報したのだろうか。なかなかクルマに戻ってこないハンター達と、続けてやって来たユニック付きの2t車に、いやな予感と想像だけが駆け巡る。子連れの母熊は子グマよりも先に逃げることはまず無い。危機感が高まると子供を先へとうながして自身が立ちふさがるから格好の的になり易い。 もしそうなったとしても、3頭とも一緒に殺されることは考え難い。その場合に、まだ小さい当歳の子は母熊から離れようとせずに捉えられることが多いようだが、母熊に全てを依存していた2年目の若いクマは、その場の危機から逃れたとしてもどうしていいか分からない。 やがて彷徨の末に人里近くに痕跡を残したり目撃されたりして駆除されることになるのか。折しも、利尻島では106年ぶりの羆騒ぎ。オスの成獣が20kmの海を泳ぎきって島にたど

またウンコかい・・

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今朝がた出勤すると、またヒグマ達の痕跡。工房から道路を挟んで15メートルのところにフキの密生する草叢がある。 フキなんかこの辺り一帯のどこにでもある。 いくらかたまって生えているからと言って、山菜目当てに来る人たちもこんな道路際の埃っぽいヤツを採って行く人はいない。 そんな場所なのに、何年かにいちどはヒグマがここを見つけて餌場にする。 あまりにも道路際なので身を隠せる訳もなく、もしクルマが通りかかったとしたら、当のヒグマもドライバーも跳び上がるほど驚くに違いない。5メートル四方のフキが食いちぎられ踏みしだかれ、山のようなウンコも何カ所か。 昨日帰るときには荒れた様子はなかったから、昨夜から今朝までか。 状況からするとあの親子だろうか?顔見知りのオジサンがクルマから降りてきた。 「そこのあれ、クマだべ。やべーんでないか、ここに居たら。」 ご心配ありがとうございます。  いい〜んです。じつは工房の回りをグルッと歩いた跡があるんだけど、言わないでおこう。

無事だった! 追記

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今朝、病院の待合室で昨日の熊たちを想い出しながら前記を書いたのだが、薬を貰って仕事場に出勤して来ると、工房の周辺の道路のあちこちに熊たちのしるしが置かれていた。 この時期の主な食べ物はフキだから、そのアクでウンコがおもいっきり黒いのだが、それにしても親子3頭分とはいえ、ほんの100メートルほどの間にこんなのが6カ所とは・・。全部で何キロあるのか? 自然界で平らな開けた場所と言えば川原か海岸、その他には人間の作ったこの道路くらいなもの。昨夜からこのあたり一帯の路上でゴロゴロしながらくつろいでいたのだろう。工房からカメラを持って引き返し、写真を撮ろうとしていると傍の笹薮からガサつく音が! ンッ?落とし物の主たちかな?・・と一瞬緊張したが、若いメスのエゾシカが首をのばし、柔和な眼でこちらを見ていた。どのウンコもクルマに轢かれていないし、表面が乾いていないところを見ると、ついさっきまでここにいてしゃがみ込んでいたようだ。そんなこと、想像させてくれるだけでも嬉しいじゃないか。