たしかに、印象に残るシーンではあります。
日高山脈の西側に転げ落ちてゆく秋の夕陽。幣舞橋の欄干から海に向かってはもう遮るものもなく、旅情も手伝って忘れられない緋色の世界です。
あまり古い記憶にはないので最近云われるようになったのかもしれませんが、この景観が<世界三大夕日>だというのです。
あとの2カ所がにわかに思いつかないのでNetで調べてみました。
一つはフィリピン=マニラ湾の夕日、もう一カ所はインドネシア=バリ島の夕日だそうです。さらにそれを広めたのは釧路のバーのママ。馴染みのお客さんで外国航路の船員さんが自分の経験として言っていたからというのが話の始まりだとのこと。
世界・・・というからには、大西洋に沈むポルトガルや、太平洋を染めるカリフォルニアの海岸だってあるでしょうし、海ばかりではなく砂漠や雪原にだって見る人を唸らせる日没の景色があるに違いありません。
<日本三大夕日>や<北海道三大夕日>というのもあるようですが、絶対という固定的なものではなく、北海道でいえば留萌の黄金岬や厚田の恋人岬、日本でいえば能登半島の千里浜や出雲の日御碕など、あげればキリがありません。
それらの夕日の素晴らしさを否定するものでは全くありませんが、まあ、こうしたものは言ったもの勝ちなんでしょうね。