友人からの誘いで30年ぶりに湖畔のキャンプ場へ出かけてきました。
巨木の森をうねうねと通り抜けた先の、静かな水辺にひろがるキャンプ場は、当時としてはめずらしく車で入れるうえに細かい制約がなく、半世紀前にはすでに美笛キャンプ場としてキャンパー達から相当な支持を得ていました。
我が家も子供たちがそれぞれ忙しくなるまでは、立ち木の位置まで把握するほど足繁く通ったものでした。
記憶に残る最後の回は、暗くなってから隣に大勢の人達が陣取り、トラックで運んだ足場でステージを組み、大音量でカラオケ大会を始めたものでした。子供達の手前思い切って抗議をしましたが多勢に無勢で相手にされず、管理人に訴えるも注意さえしてくれずに尻込みされ、憤まんを抱えたまま夜中にそこを引き払って暗い山中の沢沿いに止めたキャンパーで寝たことを想い出します。
その後、湖畔を一周する道路の札幌側の一部が通行止めとなり、かなりの遠回りを強いられるようになって、自然と足も遠のいていきました。3年前に空知や日高を襲った豪雨の際には、このキャンプ場も地形が変わるほど激流に傷められ大量の流木に覆われて1年間の休業を余儀なくされたようです。
再開後も人気は衰えず、毎週末のチェックイン時には行列ができるそうです。
しばらく敬遠している間に、古い管理棟が小洒落たログハウスに建て替わり、アンモニア臭で目が痛くなるほどだったボットントイレも清潔な水洗式になりました。
そして何より、一晩だけの印象ですし上から目線ではありますが、利用者がオトナになって清しさや静けさを大事にしているように感じます。
そのうち、孫たちを連れて来るのもいいなと日の出前の湖畔に立って思いました。