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どうなってんだ〜!

先週半ばのこと、昼メシを済ませてお昼のワイドショーを見ながらくつろいでいると携帯電話が鳴った。

本人確認のあと、クレジットカード発行元のセキュリティー担当者だと告げる。

「10分ほど前にネットで大きな買い物をしようとなさいましたか?」
「いやいや、覚えがありません。メシ食ってテレビ見てましたから。」
「やはりそうですか。じつは何者かがあなたのカード番号を使おうとして、暗証番号で引っかかったらしいんです。カード番号やパスワードについて何かおこころ当たりは?」
「いや、まったくありません。青天の霹靂です。どういうことでしょう?」
「最近多発しているフィッシングというやつかもしれませんね。カード番号の確認とか、パスワードの変更を促すような、もっともらしいメールなど届きませんか?」

「そういえば昨日もAppleから、誰かがあなたのアカウントでI Cloudにアクセスしたから、覚えがなければアカウントを変更しろと云ってきてたな。」

「あ、そういうのは相手にしないで無視して下さい。今回は金額が大きかったので審査でひっかかりましたが、少額の買い物サイトなどでは、カード番号だけで通すところもありますから注意して下さい。」
「注意って? どうすればいいんですかア・・?」
「とりあえず今回は被害を免れましたが、現行のカードは当方でただいま使用不可の手続きをします。新しいカードは数日中に書留で郵送させて頂きますので、これまでこの番号で決済の登録をしているところはすべてご自分で変更の手続きをお願いします。」

キツネにつままれたようなアタマでテレビに視線を戻すと、画面では仮想通貨が560億円分も一瞬でジャック?された話題。しかも送金先は追跡できるが犯人は不明とか?

何度見ても怪しいとは思えないAppleのホームページだが、こういうことに身近でいちばん詳しいと思われる娘婿に電話すると、「そのホームページのアドレスをこっちに転送してみて。」という。

しばらくして娘からの電話。
「やっぱりフェイクだって! そっくりだけど無視して消去したほうがいいよ。」

「えええ〜〜っ!・・うっそ〜。どうみたってAppleのホームページだぞ。世の中どうなってんだ〜!」

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