7月の初めにいきなり暑くなって1週間余り真夏日が続いたときには、先を思いやって気落ちしたものですが、なんのことはない、それ以降暑い日でも27〜8度と真夏日になることもなく、いつのまにかそこここに秋の気配を感じるようになりました。
凌ぎやすい夏だったと云えなくもないでしょうが、覇気の無い後ろ姿で遠ざかろうとしている夏を、追いかけて呼び止めたい思いになるのは私だけでしょうか。
それでも、幼い孫たちをつれてホタルも見せたし海にも行った。まあ、それだけでも良しとしますか。
毎年のことではありますが、夏が終わろうとするこの時期には、いろんな虫たちの営みにホトホト困らせられます。
そのひとつがこのフキバッタ。
春先に生まれたちっちゃいヤツが、フキの葉っぱを食いつくしたあと、これまで何処で脱皮を繰り返してていたのか、この時期になるといきなりでっかいカラダで姿を見せ始めます。
この画像は下半身を板の隙間に潜り込ませて産卵に入ったところなので、カメラを近づけても全く動じることはありません。この姿はそれでいいのですが、この体勢になるまでが大迷惑なんです。
背中を見れば判るように、このバッタには羽根がついていないのでパタパタと飛び回ることはできません。その代わりに体得したのが驚くほどのジャンプ力。まあ、蚤ほどでは無いにしろ、ひと飛びで2〜3メートルの高さ、4〜5メートルの距離を軽く超えてみせるのです。
気に入った場所が見つかるまでその跳躍力で繰り返し跳ね飛ぶのですが、作業の最中の顔にぶつかる、樹脂の中にダイブする・・と、怒りを抑えるのに苦労することも度々です。
いやいや、これも考えてみればこっちが悪い。ヤツらの生息域の中で仕事をしてるんですから。