ぐずつき気味のゴールデンウィークを挟んだパッとしないこの10日間でしたが、なんとなくコブシとサクラが咲いて散り、日陰に残った雪も消え去りました。
いつものこの季節のような力強さは無いものの、ジメつく土地が乾くのと合わせるように春を待ちわびた草たちが芽吹きます。
下草の無いこの時期、見通しも効いて気持ちよく歩ける周辺の野山を散策してみました。足許に目をやるとそこかしこにこの黒い物。
寒気に震える哀切な鳴き声こそ度々聞いていたのですが、工房のすぐ近くの雪原でこんなにたくさんのエゾシカたちが冬を凌いでいたようです。
この黒いヤツを見るたびに、声には出さずに口ずさんでしまう歌があります。
今から50年以上も前に作られた<奈良の春日野>という唄。
♪ 奈良の春日野 青芝に 腰を下ろせば鹿の糞
♪ ふんふんふ〜ん黒豆や ふんふんふ〜ん黒豆や
あろうことか歌っているのは絶頂期の吉永小百合。世に1000万人を越えるというサユリストにとっては、何かの間違いとして絶対に葬り去りたいことでしょうが・・。
♪ 牡鹿牝鹿は 子鹿づれ 鹿に梅干しやったらば
♪ プンプンプ〜ンいによった プンプンプ〜ンいによった ・・・