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ここは奈良か!

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毎朝の通勤時に、道路脇や山の斜面にエゾシカの姿を見つけるのがこの時期の小さな楽しみだ。といっても、それは鹿には全く関係ない人間の勝手。鹿の方にしたら、木の皮や枝先の冬芽で飢えをしのぎ、身を隠すものさえ無い裸の雪山で、死を排除するためにあえて緊張と対峙しているだけなのだ。

以前にも書いたように、車で走りながらシルエットでその存在を確認するのだが、チラッチラッと主に右手水平方向を見やるだけで、斜面の上方や遠方まで注視することはできない。そうやって、その視界の範囲で認められるのが、少ない日は2〜3頭、多い時で10頭くらい。しかも群れを持てなかったオスばかり。それがこの十年くらいの平均値だった。
それが今年は大きく変化した。通勤時のわずか数キロの間に60頭以上。昨日も30頭と20頭の大きな群れ。それぞれ統率がきいていて同一方向に移動している。加えて明らかに大きさが違う幼獣や角のないメスがほとんどのようだ。これは明らかにはぐれオスの集まりではない。
写真は採石場跡地の斜面に植栽された若木に集まるエゾシカたち。すぐ近くには市街地が広がり国道も走る。天敵がいないとはいえ、奈良公園でもあるまいし、こうやって頭数が増えることがシカと人間のトラブルを増やすことにならなければ良いがと願う。

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