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カシワマイマイ

f:id:norlite_designs:20000124082527j:image:w360:left雪が消え、春らしくなってきたゴールデンウィークの頃だったように思います。2〜3ミリの黒い毛虫がそこら中で大発生したのです。あまりに小さい毛くずのようで、身体といわず窓といわず地面といわず、気がつくと視界のどこかでうごめいていたものでした。
息を吹きつければ簡単にどこかへ飛んで行ってしまうほどなので、風に乗って来るとしか考えられない状況でしたが、人によっては触れただけで強烈な痒みをもよおすようで、実際おとなりの犬の訓練士さんは身体中に発疹ができてかなりの病院通いを強いられたようです。

私自身は何の実害も無く、ただ関心を持って見守っていただけですが、今日気がつくとあれだけいた彼らが姿を消したのです。
写真は先週のもので、ナラの葉を食べながら脱皮を重ねて最終齢に近くなり、5cmを超える白っぽい体になっていました。きっとサナギになっているはずだと思って、それまですごい密度でたかっていたミズナラの木の、葉裏から枝先までじっくり探したのに見つかりません。あれだけ大量にいた彼らが鳥達のエサになったとしても、まさか全滅はないでしょう。きっとどこかでサナギになって、羽化の時をじっと待っているに違いありません。
生態をもっと詳しく調べれば、今どこでどんな状態かが想像できるのでしょうが、ここで自身の<怠慢>と争うつもりにはなれず、どうやらこのまま彼らが姿を変えて再び大発生するのを待つことになりそうです。

ドクガ科のカシワマイマイ、それが彼らの名前です。盛夏の夜、車のヘッドランプや街灯に群がり、視界を奪い路面がネバツクほどの気持ち悪さで、多くの人々に恐怖を与えなければいいのですが・・。

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