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いそがしい春

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遅い雪解に気は晴れず、「このぶんなら5月の連休まで雪が残るなァ」と、ヤケになりかかっていたのです。
ところがどうしたことか、月の半ばを過ぎたあたりから昼間の気温がぐんと上がり、振り返ると110年ぶりの記録的な晴れ続き。
昼も夜も、猛烈な勢いで雪が解け、今では日陰に残った白いヤツが寂しく最後の見得をきっています。2週間前の景色がウソのように原野がざわつき始めました。

そもそも北国の春にはきっちり決まった順番があるのです。
まだ山野が真っ白でも、住宅の庭にはまっ先にエゾムラサキツツジの紅紫の塊りが冬の終わりを告げるのです。続いて水音の聞こえ始めた沢沿いや湿地にミズバショウが顔を出し、いっときの間を置いて陽当りの良い南斜面にカタクリやエゾエンゴサクが萌たちます。さあそうなると春はいよいよ加速度を増し、山肌にはキタコブシが白い水玉模様を作り、そして1週間ほどで「まってました!」の真打登場。そう、サクラの季節が始まります。

いやいやこれは例年ならという話。先週撮った工房そばのミズバショウの白は、グングン伸びる緑の葉に隠れて見えなくなりそうです。キタコブシは開花から二日で満開になり、コブシの散るのを待たずして、昨日、サクラの開花宣言が出されてしまいました。

北海道新幹線の延伸が決まったからって、<春>までが急かされることもありませんよね。

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