年別アーカイブ: 2016

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クズといえば

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クズといえば・・。 大きく成長したそのイモからとれる上質できめの細かいデンプンは葛粉と呼ばれ、くず餅に代表される上品な和菓子材料として親しまれる。もち米の餅にはない、口に入れた時のあの優しい食感は、なぜか自分が少しだけ高貴になった気にさえしてくれる。 だが、50メートル四方を覆い尽くすほどに蔓延ったツルのおおもとを辿り、地中から数十キロもの塊を掘り出す苦労は、くず餅の柔らかさとはあまりに対照的で、それを想えば申し訳ない気持ちにすらさせられる。クズといえば・・。 フーバーダムの名を聞いたことがあるだろうか?むかし学校で習ったはずだ。 かつてアメリカを襲った大恐慌に対処するために、当時のルーズベルト大統領がニューデイール政策の目玉事業として、グランドキャニオン下流のコロラド川をせき止めて作ったのがこの巨大なダムだ。 この巨大さはちょっと日本人には理解し難い。この一つのダムだけで、日本中に2500ある全てのダムの貯水量の2倍近いというから想像を超える。ここで生み出される電力は、不夜城ラスベガスは言うに及ばず、ネバダ州、アリゾナ州、そしてカリフォルニア州にまで送電されている。 そんな巨大ダムに

グリーンモンスター

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もとは道路をはさんで小さなゴルフ場と畑だった我が家の向い側が、大規模な宅地造成を経て戸建て住宅団地に変わってからそろそろ10年が経とうとしている。 この地区が市内では有名な西岡公園を擁しているからではあるが、パークサイドとかウエストヒルズなどと名付けたマンションが多く、この団地もパークヒルズと呼ばれるようになった。なんのヒネリもない安直さが、隣人としてはちょっと気になるが、新しい住人が増えたことで良かったこともある。 まず、新築住宅を建てたり購入してこの地に引っ越してきた人達は、子供のいる30代から40代くらいの家庭が多く、ついぞ聞かなかった子供達の元気な声が近所に溢れるようになった。通行車両が増えると同時にバスの本数も増え、我が家の前には新しくパークヒルズ前というバス停すらできた。 もとの静けさは少し消え、キジの高鳴きや蝉のうるささは遠くなったし、窓から見える景色にみどりの割合も少なくなった。 そんなお向かいの団地にも、住宅エリアを広く囲むように、造成の段階から整備された公園緑地がある。 みどり一色でよく判らないかもしれないが、画像はその緑地の様子だ。整地したあとに適度な間隔で、エ

山の日に

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今年から8月の11日は<山の日>で、国民の祝日だという。 あまりに唐突で情報不足な感じがして、『ハハア、こりゃまたどうにも景気が上向かないから少しでも消費を刺激したい安倍政権が企んだナ」と、ちょっと調べてみた。いやいや失敬。この案は安倍さんより前から与党内で話し合われていたようで、東日本大震災で一時下火になったものの、数年前からまた持ち上がったんだそうな。でも動機としてはやっぱりおんなじ刺激策で、6月と8月だけに祝日が無い。<海の日>があるのに<山の日>がないのは如何なものか、といった声が高まって与党が合意。 何か山にまつわる日は?山開きの日にしたら?いや、山開きの日は全国的に6月の第一日曜日だから意味がない。ンじゃ、いっそ8月13日から15日のお盆にくっつけて12日にすりゃ連休になる。まてまて、12日は日航機が御巣鷹山に堕ちた追悼の日だから具合が悪い。ンなら前の日の11日はどうだ。8・11か、これは覚え易くていいし、曜日によっては大型連休にもなる。理由付け?そんなもの、『お盆で帰省したら故郷の山々にあらためて親しみましょう』。これでしょ。こんな風に勝手に名前を使われちゃ<山>が迷惑す

カラダが〜ア

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先月末に涼しい夏とグチをこぼしたからでしょうか。8月に入って一転、こんちくしょうとでも言わんばかりに暑い日が続いています。 日中の最高気温はもう1週間以上26度から32度くらいで推移し、夜も20度を上回って寝苦しささえ感じます。 熱帯夜とか猛暑日は無くても、気温と湿度の高さに身体が慣れていない北海道人にとってはじゅうぶん酷暑に値します。 汗疹がでるほど汗をかき、冷たい水をガバガバ飲んで、夕方には気力も萎えてヘトヘト状態。風呂の後に冷えたビールをグッと呑れば、その一瞬だけは復活したような気になるのですが、消費期限の近づく身体は正直に不調を訴えます。あぢい〜っ!と、無意識に口から出てきますが、でもこれも夏。いやこれが夏でした。チリンチリンと聞こえれば条件反射でそれと分かった自転車のアイスキャンデー屋さん。 夕立の後の蒸し暑さが居座り続ける川のそばでホタルを追いかけた夜。 男になるために勇気を振り絞って橋から飛び込んだ冷たい水と焼けた川原。クーラーなんか無く、寝ござと扇風機と蚊帳が定番だったけれど、ヒートアイランド現象やゲリラ豪雨とは無縁でした。 子供の頃を過ごした本州の、正しく暑かったあの

えぞ梅雨

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オホーツク海に居座った冷たい高気圧が動いてくれないせいで、関東から東北にかけての梅雨前線が大量の湿気を伴って北上し、このところ連日の雨天を北海道にもたらしてくれています。 梅雨が無いといわれる北海道ですが、何年かに一度くらいのペースでこの<エゾ梅雨>と呼ばれる減少が発生します。例年よりも北側で停滞する低気圧に向って冷たい空気がオホーツク海から吹き込むせいで、夏の暑さとは無縁ですが、熱帯夜を知らない北国の生活者である我々も湿度の高さには汗ばむ不快を覚えます。もう子供達も夏休みに入ったというのに、海水浴や花火見物に出かける気にもなれないスッキリしないお天気です。 こんな気圧配置が続くと、10年に一度くらいは真夏日のいちども無い涼しい夏が通り過ぎてしまうことがあります。 涼しくて良いですねと本州の知人は言いますが、それではダメなんです。 やっぱり夏には夏の暑さ、ジリジリと照りつける太陽と滴る汗が必要なんです。 涼しさの中で過ぎて行く夏の日に文句は無いのです。でも夏が終わり秋に入ったころから、言いようのない寂しさがまとわりつき始めます。そしてその物足りなさは雪の顔を見るまで続きます。今年の夏が