ぐずつき気味のゴールデンウィークを挟んだパッとしないこの10日間でしたが、なんとなくコブシとサクラが咲いて散り、日陰に残った雪も消え去りました。 いつものこの季節のような力強さは無いものの、ジメつく土地が乾くのと合わせるように春を待ちわびた草たちが芽吹きます。下草の無いこの時期、見通しも効いて気持ちよく歩ける周辺の野山を散策してみました。足許に目をやるとそこかしこにこの黒い物。 寒気に震える哀切な鳴き声こそ度々聞いていたのですが、工房のすぐ近くの雪原でこんなにたくさんのエゾシカたちが冬を凌いでいたようです。この黒いヤツを見るたびに、声には出さずに口ずさんでしまう歌があります。 今から50年以上も前に作られた<奈良の春日野>という唄。♪ 奈良の春日野 青芝に 腰を下ろせば鹿の糞 ♪ ふんふんふ〜ん黒豆や ふんふんふ〜ん黒豆やあろうことか歌っているのは絶頂期の吉永小百合。世に1000万人を越えるというサユリストにとっては、何かの間違いとして絶対に葬り去りたいことでしょうが・・。♪ 牡鹿牝鹿は 子鹿づれ 鹿に梅干しやったらば ♪ プンプンプ〜ンいによった プンプンプ〜ンいによっ
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NZの風
帰ってきたホオジロ君
昨年の春から夏にかけて工房の周辺で過ごしていたホオジロが今年もまた戻ってきました。 昨年の7月25日に記した、ナルシストのオスです。 暖かい地方では、冬の渡りをしない留鳥として過ごすらしいのですが、北海道で越冬はできません。それほど長距離の移動ではないものの、東シナ海周辺くらいまでは南下するようです。餌台などに群がる小鳥をジ〜〜ツと観察していると、その行動パターンやお気に入りのポジショニングなどから個体識別できることがたまにありますが、このホオジロの場合は一目瞭然、去年とまったく同じ特異な行動からすぐに確信がもてます。窓の外に停めたキャンパーのバックミラー、それも運転席側のドアミラーではなく、助手席側に張り出した大きい鏡にご執着。 一日に何度も来ては鏡の中の自分を見つめています。ときどきは威嚇の態度のようにも見えることがあるので、もしかしたら自分以外のけしからんヤツと思っているのかも。 そうですね。じきに繁殖期を迎えます。そうすれば、ピーチュリピーとあの美声を響かせてくれることでしょう。