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夏、のち猛吹雪。

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夏の・・と云っても日本のような酷暑ではなく、<南半球の楽園>の形容に似合った優しい季節のニュージーランドから帰ってくると、北海道はいきなり暴風雪警報を伴った春の嵐。今シーズンは少雪に終わるものとどこかでタカをくくっていたが、南寄りの風がもたらすドカ雪はまるで西日本の豪雪のように重く、腕に肩に腰に非日常の負担を強いるし、除雪機でさえ悲鳴を上げそうだ。 昨日は朝から夕方まで腰まで積もった雪と格闘し、今日も残ったヤツを吹き飛ばしてやっと降伏させたが、昼を過ぎるまで掛かってしまった。一息ついてから、外の景色にカメラを向けてみたが、どっちを向いてもまったく色彩の無いモノトーンの世界。 思いついて同じモノトーンでも動きのある画像を貼ってみた。ニュージーランドは南島、ホエールウオッチングで世界的に有名なカイコウラという小さな港町。マッコウクジラの観察を終えた後、船長がさらなるサービスとして乗客を喜ばせてくれるイルカウオッチング。 デッキに立つ乗客の、横から前からダスキードルフィンという小型のイルカたちが競うように飛び上がり、船上の人々から歓声と喝采をもらう。工房周辺のスケッチでもなければ、カヤック製

どうなってんだ〜!

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先週半ばのこと、昼メシを済ませてお昼のワイドショーを見ながらくつろいでいると携帯電話が鳴った。本人確認のあと、クレジットカード発行元のセキュリティー担当者だと告げる。「10分ほど前にネットで大きな買い物をしようとなさいましたか?」 「いやいや、覚えがありません。メシ食ってテレビ見てましたから。」 「やはりそうですか。じつは何者かがあなたのカード番号を使おうとして、暗証番号で引っかかったらしいんです。カード番号やパスワードについて何かおこころ当たりは?」 「いや、まったくありません。青天の霹靂です。どういうことでしょう?」 「最近多発しているフィッシングというやつかもしれませんね。カード番号の確認とか、パスワードの変更を促すような、もっともらしいメールなど届きませんか?」「そういえば昨日もAppleから、誰かがあなたのアカウントでI Cloudにアクセスしたから、覚えがなければアカウントを変更しろと云ってきてたな。」「あ、そういうのは相手にしないで無視して下さい。今回は金額が大きかったので審査でひっかかりましたが、少額の買い物サイトなどでは、カード番号だけで通すところもありますから注意し

想い出の書店

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所用で上京した折りに、ホテルが近かったこともあり、むかし時々のぞいた本屋を訪ねてみようと思った。 本棚の片隅に処分できずに積み上げたままの1冊を見つけたのがきっかけだった。古い本を見つけて懐かしい気持ちになることはあっても、それを買った本屋まで覚えていることはめったにない。しかし、買ってから半世紀近く経つこの本は、表題がショッキングだったからか、それを手に取ったときの様子まで今でもはっきり想い出せる。新宿駅西口の小田急デパートから、西口交番や小田急ハルク方面に向かって一旦地下広場におりる階段の脇にあった本屋。 ちゃんとした書店というよりも、踊り場のようなスペースを有効利用した、週刊誌や雑誌がメインのちいさな店だった。すぐに見つかると思っていたが見当たらない。建物や構造が変わっている訳ではないので、記憶をたどってそれらしい階段を何度か上がったり降りたり。 どうやらその場所はスイーツ屋さんに変わっってしまったようだ。 「これだけ年数が経てば当然だ。まして今では全国民が電波に絡めとられてスマホから目が離せなくなったとなれば、本屋も雑誌も続くわけないか。」と思いつつ、ほんのちょっぴり淋しさを引

最後の1台

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1996年から作り続けてきたスノーシューですが、その製作をやめてから今年で3年目になりました。 これまでにおよそ1万台を作りましたが、多くは今でも各地で使われているようです。 「せっかく普及してきたんだから、なにも止めなくても。」との声も頂きましたが、作ろうと思い立った時と同様に、止めようと考えるようになったのにも理由がありました。そもそもはといえば、当時アメリカから輸入されるようになったスノーシューは高価だったので、自分用に作って履いて歩きまわったのがきっかけでした。そのうちにこのツールが持っている広い汎用性に気付きます。アウトドア誌でニューアイテムとして紹介されていたからかも知れませんが、その頃のシェアの大半は雪国ではなく首都圏などの都市部の新し物好きや道具マニアが占めていました。使う人を雪上に誘うという意味では同じようなことでしょうが、北海道では加えて生活用具としての側面に大きな可能性もあり、閉鎖的になりがちな北国の冬に解放感をもたらしてくれる道具だという発見がありました。札幌オリンピックの後に起こった歩くスキーブームは10年ちょっとで勢いを失くし、一般の人々にとって道路以外の雪

ミナミタラバ・・?

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朝な夕なの通勤時、それに仕事をしている間のず〜っと、一日中ラジオの音が聞こえています。真剣に聞き入ることなどほとんどなく、音楽もトークも人生相談も右から左へと通り過ぎて消えて行くのですが、このごろ気になっているというか、聞く度にムカつく思いのするラジオ通販ショップがあります。「今ならまだ間に合います。豪華三段重のおせちがな〜〜んと送料込みで2万円!」 「この時期、大掃除に絶対必要な吸引力抜群のダイソ◯のサイクロン掃除機!!」などといったかまびすしい耳タコに混じって、最近鼻(耳)につくのがこいつです。「お正月、ご家族やご友人が集まってのひと時、ぜひ召し上がって頂きたいタラバガニ!・・な〜んですが、人気と共に価格もヒジヨーウに高騰しております。密猟の取り締まりや漁獲制限でなんと前年比40%減のロシア産タラバに代わって、昨年から急遽登場したのが見た目の変わらないミナミタラバなんです。冷たい南極海で育ち、ギュッと身の締まったこのカニは、これまでのホンタラバと食べ較べてもまったく違いが判らないどころか、私共のスタッフでもむしろミナミタラバの方が美味しいという者が多いという、しかも、これまでの1k