
目に見えない不気味なヤツに、この地球が覆われてもう2年。この間に、人類がこれまであまり意識せずに暮らしていたことを、コロナウィルスが問答無用にあぶり出してくれました。 例えば国境。 犯罪者でもない限り自由な往来ができていた各国の扉は、感染者数が増えるたび他国との協調なしにシャットダウン。素早い対応が肝心とはいうものの、日本人外国人双方で行くに行けない戻るに戻れない例が多く発生。その人たちの焦りやもどかしさは如何ばかりだったでしょう。 例えば各国のリーダーと政治体制。 わずかな感染者でも即座にロックダウンする国もあれば、死者数さえまったく無視してパンデミックを認めない国。他国に責任を認めさせることで失敗から目をそらせようとする国もあれば、情報を力で操作して朝飯まえのように真実を消してしまう国。 例えば経済格差と貧困問題。 途上国ではワクチン接種が行き渡ることなど夢のまた夢だというのに、経済力のある国は、金にまかせて2回分でも3回分でもワクチンを買いあさります。厚顔無恥とはこのことでしょう。他方、このところの新自由主義の台頭は、富める国の中でも、富める層を維持するために固定的な